とあるカラダの事情で、ボクはトイレに行くため、バゴーンのお湯入れをのび太に頼んだ。

湯切りしなくてもいいよと、のび太に告げると、「わかりました」と返ってくるが、何やらわかめスープのことも聞いてきた。

もぉ、やばかったので、聞かぬふりして、ボクは先っぽをつまみながらトイレに向かった。

ボクがトイレから戻ってくると、バゴーンの湯切りはやってなかったが、わかめスープが淹れたてコーヒーの紙コップに注がれていた。

この状況に、ボクは、なぜ、湯切りのお湯でわかめスープを作らなかったんだと、のび太を責めまくった。そもそも、わかめスープを作ってくれって、頼んでねぇだろ？余計なことするなと、抗議をした。

そしたら、のび太は「はぁ？」みたいな顔をしてきて、バゴーンの説明書きのどこに湯切りしたお湯で、わかめスープを作るなんてこと書いてあると、言ってきた。

のび太が言ってることは本当だった。バゴーンの説明書きには、湯切りのお湯でわかめスープを作るなんてこと、どこにも書いてなかった。

しかし、湯切りして捨てられるはずのお湯を再利用して、わかめスープを作ること。そして、湯切りしたお湯からいい出汁が出てることを、のび太にトリビアしてやった。

のび太はシカトする。

あまりにもその態度に腹が立ったので、あとで、湯切りしたお湯でわかめスープ作らねぇの、おめぇだけだって、言おうかとおもって、パートのおばちゃんたちや友蔵とかにも、湯切りしたお湯でわかめスープを作るかどうか聞いてみた。

誰も作らないと言った。

小さい頃からバゴーンの湯切りしたお湯でわかめスープを作ってきた。湯切りしたお湯でわかめスープを作るとコクがあって美味しい。わかめスープのお湯の量は150mlが目安みたいだけど、湯切りしたお湯はコクがあるので、あと100ml足してもいい味出していた。お得じゃないか。

でも、パートのおばちゃんたちは、ぬるいんじゃね？とか、脂っこくね？とか、バカにする。

大衆は、常に間違っている。

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